金融用語辞典
更新日:20130325

適合性の原則

 てきごうせいのげんそく
 Principle of Suitability
 適合性の原則とは、「証券会社や銀行などの金融商品取引業者等が、顧客に対して有価証券・その他の金融商品の投資勧誘を行う場合には、顧客の投資に関する知識・経験および財産の状況、投資の目的を十分に把握するとともに、当該顧客の意向や実情に適合した勧誘を行わなければならない」というものです。これは金融商品取引法をはじめ、金融商品の販売等に関する法律、日本証券業協会の自主規制規則や投資信託協会の規則などにも定められており、有価証券その他の金融商品を販売する者は、この原則を遵守しなくてはなりません。
 顧客の状況を知り、それを把握するため、日本証券業協会の自主規制規則(「協会員の投資勧誘、顧客管理等に関する規則」第5条)では、顧客カードを整備する必要があるとしています。顧客カードの記載内容は、顧客の氏名・住所・連絡先、生年月日および職業、投資目的、資産の状況、投資経験の有無、取引の種類、顧客となった動機などです。このような情報に加え、顧客との会話などから得られる情報を総合して当該顧客に適した勧誘活動をする必要があります。適合性の原則を怠った投資勧誘をし、顧客が損失を被った場合、当該顧客から賠償請求される可能性もあります。適合性の原則および顧客の自己責任原則とともに、商品内容・リスク等の説明義務を遵守し、顧客家の立場に立った投資勧誘に徹しなければなりません。
 顧客の知識・経験・資金量・投資目的に適した投資判断をしてもらうことが、市場の担い手としての金融商品取引業者等の責務とされています。本人が投資することを欲していても否定される場合があるところに、適合性の原則の特徴があります。
 たとえば、老後の生活のための資金でリスクの高い取引を行ったり、資産がないにもかかわらず、借金をして信用取引をする行為は、適合性の原則に反していることから、本人がたとえ望んでも、そうした取引を受託してはならないということです。
 金融商品  金融商品販売法  金融商品取引法  顧客カード  日本証券業協会  自己責任原則  証券業協会  証券会社  説明義務(金融商品の販売等に関する法律)  投資信託協会  有価証券(金融商品取引法)
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