金融用語辞典
更新日:20181227

太陽光発電

 たいようこうはつでん
 Solar Photovoltaics
 太陽光発電とは、太陽の光エネルギーを太陽電池によって電気エネルギーに変換して発電するものです。太陽光発電は、汎用性が高く、また、太陽光さえ得られればどこでも発電できることから、早くから注目されてきました。しかし、設置者にとって初期コストの大きいことが普及のハードルになっていました。
 わが国では、2009年に、エネルギー供給構造高度化法の成立により太陽光発電による余剰電力を設置者から電力会社が固定価格で買い取る「余剰電力買取制度」が導入されました。これをきっかけに住宅用を中心に太陽光発電の設置が増加しました。
 その後、2012年7月には、前年に起きた東日本大震災による原発事故を受けて、太陽光、風力、地熱、バイオマス(生物資源)等で発電する電力を、電気使用者の負担のもとで電力会社が固定価格で購入することを前提とする「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」(法律名は、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法、通称「FIT法」)が導入されました。この制度では、太陽光発電は1キロワット時当たり42円と、国際的にみても高い水準に買取価格が設定されたため、住宅用以外でもメガソーラーと呼ばれる発電能力1メガワット(=1,000キロワット)以上の大規模な太陽光発電所のプロジェクトが相次ぎ、それまで発電事業にあまり関わりのなかった企業や地方自治体などがメガソーラーに続々と参入しました。その時、政府は2020年までに太陽光発電設備を28,000メガワットまで増やす目標を掲げました。
 FIT制度では、太陽光発電などによる電力の買取価格は石炭や液化天然ガス(LNG)の火力発電に比べてかなり高く設定されました。そして、固定価格買取制度による買取コストの増加分は、電力会社の電気料金に上乗せすることにより、一般家庭や事業者などの利用者に広く負担を求めることにしました。
 一方で、太陽光発電の普及促進と国民負担のバランスが課題となり、将来に向けての持続可能なエネルギー政策のあり方の見直しも進んでいます。その一環として、2017年4月には改正FIT法が施行され、2メガワット以上の設備には入札による価格決定方式が導入されました。こうしたなか、わが国の太陽光発電は、長期的な安定供給とコスト競争力の向上が求められる時代に入ったといわれています。
 現在、世界の太陽電池メーカー各社は、供給力の急拡大と需要の低迷で需給バランスが崩れ、窮地に立たされていることから、太陽電池の需要が拡大する日本市場は、海外メーカーにとって魅力的な市場であり、安い価格を武器に日本市場への攻勢は今後も続くとみられます。反面、国内産業の振興には必ずしも結びついていないのが実情です。今後、買取価格の引き下げが続けば、メガソーラーなどを中心に事業採算が悪化し、太陽光発電の導入ペースは鈍化することも予想されます。熾烈なグローバル競争が続くなかで、国内の太陽電池メーカーにとっては、技術革新の可能性を求めて弛みない開発努力を続けること以外に生き残る道はないといえそうです。
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