金融用語辞典
更新日:20151031

昭和恐慌

 しょうわきょうこう
 昭和恐慌は、1929年(昭和4年)に浜口雄幸内閣のもとで実施された金解禁などの緊縮政策と世界大恐慌の影響を受けた日本における長期かつ深刻な不況を指しています。
 1927年(昭和2年)の東京渡辺銀行の取り付けに始まった金融恐慌は翌年、ひとまず落ち着きを取り戻しましたが、日本経済の体力が回復したわけではありませんでした。そこで、1929年に浜口内閣(蔵相は井上準之助)は体質改善には思い切った荒療治が必要と考え、「緊縮財政」「産業合理化」「金解禁」を実施しました。
 これら3政策のうち、「金解禁」とは、第一次世界大戦中止めていた金の輸出を再開し、金本位制に復帰しようという政策です。金本位制というのは、単純にいえば通貨、日本でいえば円が一定の金と交換可能であり、同時に金の輸出入が自由である、という制度です。この制度の良い点は金を仲介役として経済のバランスがとれ、景気の行き過ぎや極端なデフレが回避されるということです。浜口内閣は、国際収支の悪化、円の為替相場の下落を食い止めるには金本位制の持っている機能を生かすのが一番だと考えたのです。
 この点は良いのですが、政府は金本位制に復帰する際の円と金の交換レートを金本位制停止前のレートにしたところに問題がありました。これは、大幅な円の切り上げを意味します。金解禁は他の2つの政策と相まって、日本経済に深刻なデフレをもたらしました。
 そして、この年の9月にニューヨーク株式市場の暴落に始まった世界大恐慌が日本の不況に追い討ちをかけ、大幅な生産の落ち込みと未曾有の失業をもたらしたのです。
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