金融用語辞典
更新日:20151031

シナリオ・アプローチ

 scenario approach / multiple - scenario forecasting
 シナリオ分析ともいいます。個々の証券、セクター、さらには市場ポートフォリオについて期待リターンリスクとを数量的にとらえる方法です。その特徴は、将来の一定期間、たとえば今後1年間の投資環境について複数(通常は楽観的、中庸、悲観的の3つ)のシナリオを作り、各シナリオについて生起確率を与えます。一方、各シナリオ下で、個々の証券、セクター、市場ポートフォリオがどのようなリターン(値上がり益と利子・配当)とリスクを生み出すかを推定します。対象ごとに期待リターン×確率を加重して、各資産の期待リターンを求めます。また、リスク測度としての標準偏差ベータ値を求めます。あとは、これらのデータを用いて効率的ポートフォリオ集合を作り、投資家のリスク選好に応じた最適ポートフォリオを選択することになります。このアプローチは、前提が明確であり、推論過程が客観的で検証が可能である、極端な投資環境下でのリターンの変動を検証する感応度テストを行えるといったメリットを持っていますが、反面、エコノミストや証券アナリストにかなりの作業を要求すること、生起確率の推定が恣意的になりがちなことなどが問題視されます。
 標準偏差  ベータ値  期待リターン  リスク  リターン  セクター
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