金融用語辞典
更新日:20030807

収益還元法

 しゅうえきかんげんほう
 Capitalization Method
 収益還元法とは、不動産等の資産の収益性を基に理論価格を求める方法のことです。具体的な方法としては、「DCF(Discounted Cash Flow)法」と、「直接還元法」の2つに大別することができます。DCF法とは、保有期間、および毎期の純収益(より一般的にはキャッシュ・フロー)と最終的な売却額を想定し、それらを現在価値に換算したものの合計額を当該資産の価値とするものです。通常5年とか10年の予想キャッシュ・フローを作成し、それらを特定の割引率(ディスカウント・レート)で割り戻します。割引率の設定の仕方によって価値が大きく変わるため、割引率をどう決めるかがカギになります。内部収益率IRR:Internal Rate of Return)とは表裏一体の関係にあります。つまり、当該資産の価値と将来のキャッシュ・フローが分かればIRRを計算することができますし、将来のキャッシュ・フローIRRが分かれば当該資産の価値が分かるという関係です。直接還元法とは、初年度の純収益を総合還元利回り(キャップレート)で割り引いて資産の価値を求める方法です。考え方はDCF法と同じですが、純収益の予想が初年度だけあれば良い点が異なります。また、DCF法では、割引率は将来時点のものを現在に割り戻すためのファクターですが、総合還元利回りでは、割引率は純収益の期待成長率や将来の売却額の見通しが含まれたものと考えることができます。この総合還元利回りをどう決めるのかが価格を左右します。インデックスは、総合還元利回りと考えることができますし、取引事例からネット利回りを計算するのも総合還元利回りを求めるのと同義です。理屈の上では、割引率は「国債などの安全資産金利+リスクプレミアム(リスクに見合った上乗せ金利)」で計算することができます。ただし、国債などの安全資産金利はすぐに分かりますが、「リスクプレミアムがどの程度なのか」を決めるための方法論は今のところ確立されていません。今のところ周辺事例などから、この程度だろうと決めているのが現実です。収益還元法は収益性からのアプローチですが、割引率を決める段階では取引事例法と見ることもできます。
 IRR  安全資産  キャッシュ・フロー  金利  現在価値  国債  内部収益率  リスク  レート  DCF
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