金融用語辞典
更新日:20151225

公的年金運用

 こうてきねんきんうんよう
 management of public pensions by theministry of health and welfare
 わが国の公的年金は現役世代と企業から集めた保険料を高齢者に給付し、残りを原資として積み立てる方式をとっています。このため積み立てられた原資をいかに効率的に運用するかが大事になります。将来の給付に備えてリスクを抑えつつ、できるだけ高い投資収益率で運用することが要求されます。かつては公的年金資金は自動的に財政投融資の原資として大蔵省に預託され、所定の利回りで運用されてきました。所管者としては無リスクでかつ相対的に高率の利回りが確保されるので望ましい運用法でしたが、その使われ方にはマクロ経済的に見ていくつかの弊害がありました。各種公団や政府系金融機関などの財政投融資機関に必要以上の資金が流れ運用される危険性があることです。つまり政策目的であるために必ずしも市場原理に従う必要がない資金が潤沢に供給される結果、放漫融資となり不良債権が累積するというリスクです。いわゆるハコモノ行政など多くの事例が報告されています。一方、財政当局としても、年々累増する年金資金に市場原理によらない人為的な高利回りを保証する負担に耐えられなくなってきました。他方、資金を集める厚生労働省には自主運用を求める気持ちが強まっていました。これらの要因が重なって、公的年金資金は厚労省によって運用されることになりました。2005年度までは特殊法人年金資金運用基金」が運用してきましたが、特殊法人改革により2006年度から「年金積立金管理運用独立行政法人」に改組され、運用に当たっています。厚労相が5年程度の中期運用目標を提示し、新法人が具体的な計画(中期計画、単年度計画)を決定し、直接、市場で運用します。過度の運用リスクを避けるため国の内外に分散投資することが決められています。
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