金融用語辞典
更新日:20151028

国民総生産(GNP)

 こくみんそうせいさん(じーえぬぴー)
 Gross National Product
 国内総生産(GDP)に対し、国民総生産(GNP=Gross National Product)という概念があります。GNPは、その国の国民が受け取った所得総額です。国内で生み出された付加価値(GDP)から海外へ支払う所得を除き、代わりに海外から受け取る所得を加えたもの、すなわち、GDPに海外からの要素所得(雇用者所得、投資収益などの財産所得・企業所得)の純受取りを加えたものです。
 GNPは、ある国の国民(海外に居住する人も含む)により生み出された付加価値の総計で、「国籍」によります。したがって、この中には、国内に居住する外国人の財産所得、雇用者所得などの要素所得は含まれません。一方、GDPは「国土」という点に着目し、国内において活動する経済主体によって生み出された付加価値の総計を表します。
 従来、日本のGDPとGNPの差は小さなものでしたが、1980年代後半から、対外直接投資対外証券投資が拡大して海外からの要素所得が増え、GNPが拡大し、差が広がってきました。そこで、内閣府(旧・経済企画庁)では1993年第3四半期からGDPを中心とした公表形式に変更しています。
 これに伴い、GNPに代わって、国民総所得(GNI=Gross National Income)という概念が新たに導入されています。なお、GNPとGNIは、名目ベースでは同一になりますが、実質ベースではやや異なります。GNPには輸出入の実質的な数量差による純輸出は含まれるものの、輸出入価格(デフレーター)の差によって生じる所得の実質額(=交易利得)はカウントされていないことがその理由で、同一の値にするため、GNPに交易利得を加えることで調整しています。
 
名目GNI=名目GDP+海外からの要素所得の純受取り=名目GNP
実質GNI=実質GDP+交易利得+海外からの要素所得の純受取り(実質)
 付加価値  国内総生産(GDP)  四半期  所得  対外直接投資  対外証券投資
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