金融用語辞典
更新日:20151225

公的年金

 こうてきねんきん
 public pension
 公的年金とは、社会保障制度の一貫として設置・運営されている年金制度のことです。わが国の公的年金には、基礎年金である国民年金と、基礎年金に上乗せ給付を行う制度として民間企業の会社員等および公務員等を対象とする厚生年金保険があります。なお、平成27年(2015年)10月に共済年金は、厚生年金保険に統合されました。
 わが国の年金制度は、国民年金基礎年金)を1階部分と見立て、その上に厚生年金保険が乗り、さらにその上に企業年金などが乗っていることから、通常、3階建ての制度と呼ばれています。なお、個人年金等に任意で加入することもできるため、4階建てという場合もあります。
 どの制度に加入し、どの年金を受け取ることになるかは、職業等によって異なります。ただし、1階部分の国民年金は、すべての公的年金の加入者が加入します(厚生年金保険に加入している人も、同時に国民年金に加入する仕組みになっています)。2階部分の厚生年金保険には、民間企業の会社員等や公務員や教職員などが加入します。3階部分については、原則として、企業年金を導入している民間企業の会社員等は企業年金に、公務員等は年金払い退職給付に加入します。また、自営業者等の第1号被保険者は、国民年金基金に加入することができます。
 公的年金は、「老齢」「障害」「死亡」を事由として、本人(老齢年金、障害年金)または遺族(遺族年金)に支給されます。ただし、年金の種類によって、支給額や支給を受けることができる遺族の範囲などが異なります。
 平成16年(2004年)に大幅な年金制度の改革が行われました。これは少子・高齢化時代を迎えて、従来の制度では納付減・給付増から年金制度の破綻が見込まれるためです。納付減対策として、国民年金の保険料は、平成17年(2005年)度以降、各年度の保険料水準(平成16年度価格)に、その年度の保険料改定率を乗じて得た額とされています。保険料水準は、毎年、月額280円ずつ引き上げられ、最終的には平成29年(2017年)度に16,900円で固定される予定です。保険料改定率は、前年度保険料改定率に前年度の名目賃金変動率(前々年度の物価変動率に4年前の年度の実質賃金変動率を乗じて得た値)を乗じて算出されます。
 厚生年金などの保険料率については、平成16年9月(13.580%)から、毎年0.354%ずつ、引き上げられており、最終的には、18.300%で固定される予定です。また、厚生年金の保険料は、原則として事業主または自治体等と被保険者が折半して負担します。なお、厚生年金の保険料の中から基礎年金拠出金が支払われます。
 一方、給付増対策として、老齢基礎年金の給付額は、保険料収入の範囲内で給付水準を調整するといった対応が行われ、新たに「マクロ経済スライド」方式が導入されました。マクロ経済スライドとは、被保険者数の減少や65歳時平均余命の延びなどを考慮し、年金額改定幅の抑制・調整を図るものです。たとえば、通常、年金額は、賃金や物価の伸び率に応じて増えますが、その伸び率を賃金や物価の伸び率よりも抑えようとするものです。
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