金融用語辞典
更新日:20140325

金融恐慌

 しょうわきょうこう
 金融恐慌は、金融界を中心とした信用不安、取り付けの連鎖をいいますが、日本では1927年(昭和2年)に発生した金融恐慌を指すのが一般的です。
 昭和という時代は最初から不況で始まりました。第一次世界大戦時のブームからの反動不況に関東大震災が重なったからです。とくに、関東大震災の処理のための震災手形が膨大な不良債権と化したため、銀行経営を圧迫しました。しかも、その後も抜本的な対策が行なわれず、救済資金などその場しのぎの政策が続けられたため、日本経済の体力は徐々に弱まり、輸出が伸びず国際収支が赤字になり、大戦で貯めた金準備を失っていきました。
 こうした経済の行きづまりが昭和2年の金融恐慌を生んだのです。金融恐慌の直接の原因は3月に片岡蔵相の議会での失言がもとで、東京渡辺銀行が取り付けにあったことにありますが、その背景には金融システムの疲弊がありました。その翌月、第1次世界大戦のブームで事業を拡大した大商社鈴木商店が破綻、ここに多額の融資を行っていた台湾銀行が休業に追い込まれ、金融危機は次々に他の銀行に波及していきました。
 金融恐慌は支払猶予(モラトリアム)や最後の貸し手たる日銀の融資によって一段落しましたが、1930年(昭和5年)に入ると、金解禁に代表される緊縮政策と米国の株価暴落を契機とした世界大恐慌の影響を受け、いわゆる昭和恐慌へと進んでいくことになります。
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