金融用語辞典
更新日:20151018

既発債

 きはつさい
 既発債とは、すでに応募者の手に渡って、いつでも売買可能になっているか、またはすでに人から人へと売買されている債券をいいます。新たに発行される債券新発債)は、額面価額ないし多少の割引価格で売り出されますが、既発債の価格は、利率、償還までの残存期間、格付けなどを織り込んで、市場で形成される実勢価格で売買されます。このため、買値とは価格差が生じ、損益が発生します。
 既発債には「本券」「振替債」「登録債」の3つの形態があり、近年の相次ぐ制度改革で、これらが混在しています。
(1)本券 紙券の形をとる、最も古いものです。売買時には、本券と引き換えに代金を受け取ることで受渡し決済が行われます。国債については2002年12月以前に発行されたものに限られます。
(2)振替債 本券を発行せず、債券保有者が金融機関等に開設した振替口座への保有額等の記録およびその増減処理によって取引(権利の移転等)が行われるもので、いわゆるペーパーレス化されたものです。取引後の受渡決済時に本券の移動を伴わないために、省力化やコスト低減がはかれます。「社債等の振替に関する法律」により2003年1月以降に発行された国債は、すべて振替債です。国債以外の一般債は、従来、登録債もしくは本券のいずれかの形で発行されてきましたが、2006年1月から一般債振替制度が開始されたことから、振替債の形での発行ができることになりました。
(3)登録債 債券の保有者が本券を保有せず、あらかじめ指定された登録機関に登録することで、発行者および第三者に対抗することができる制度の下で、登録した債券をいいます。国債の登録機関は日本銀行本店及びその代理店です。国債振替債への移行に伴い、残高はわずかです。国債以外の一般債は、かつては社債等登録法(2008年1月に廃止)に基づいて行われ、銘柄ごとに登録機関が異なるという、実務上不便なものでしたが、制度上の曲折を経た後、2006年1月にスタートした一般債振替決済制度に移行し、不便も解消しました。
 一般債振替制度  振替債  公社債の流通市場  国債  利率  債券  新発債  登録債  登録
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