金融用語辞典
更新日:20171215

株主代表訴訟

 かぶぬしだいひょうそしょう
 derivative lawsuit
 株主代表訴訟とは、取締役等(取締役、会計参与、監査役、執行役または会計監査人)が不正行為や著しい判断ミスで会社に損害を与えた場合、株主が責任追及等の訴えを行うことができる制度のことです(会社法第847条)。代表訴訟の原告は株主であり、被告は取締役等です。この訴訟に会社も参加することができます(会社法第849条)。
 通常、株式会社においては、取締役会会社の意思決定を行い、取締役の職務執行を監督します。しかし、取締役間のなれ合いによって取締役が不正行為を行った場合等に、責任追及がされないこともあります。また、会社が取締役等に対して訴訟を起こす場合に会社を代表するのは監査役などですが、監査役なども会社内部の人間であり、取締役等と個人的な関係等から追及を怠る可能性も考えられます。このような事態に備えて、会社に代わって株主が取締役等の責任を追及する訴訟を提起できるようにしたのが株主代表訴訟の制度です。
 株主代表訴訟で株主が勝訴した場合は、取締役等が個人で(自腹で)会社への賠償を行います。賠償金を受け取るのは会社であり、株主が敗訴した場合には、訴訟費用は株主負担となります。訴訟は、6か月前から引き続き株式を保有する株主であれば(株式を上場等していない非公開の株式会社は6か月という要件は不要)、原則として誰でも訴訟を起こすことができます。
 1993年の商法改正により訴訟の手数料が軽減されたことや、原告が勝訴した場合は原告の請求によって相当な弁護士費用を会社が負担することになったこと(会社法第852条第1項)などから、近年、株主代表訴訟は増加しています。
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